新卒に求めるもの

人間は、自然界に逆らって生きるように生まれてきました。寒くなれば、焚き火をして、服を着て暖をとる。暑くなれば冷房をつけて涼む。具合が悪くなれば薬を飲んだり、手術する。このような行動は自然界の仕組みに逆らっています。そんな生物は他にはいません。そういう意味で「“のびのび”とやりたい」という人は、人間ではなく単なる動物です。
「子供は素直で健康に育ってくれれば良い」これも同じです。人間とは躾をされて、目標に向かって努力して、初めて人間と言えます。
さぁ、我々が人間として成長して生きていくために、何をしないといけないか。新入社員がこれからやるべきことをお伝えしましょう。

「ニコニコ・テキパキ・キッチリ・気配り・向上心ある行動」を実践する

「ニコニコ・テキパキ・キッチリ・気配り・向上心ある行動」とは、どんな行動をさすのでしょうか。テンポス精神より抜粋してご紹介します。

テンポス精神17カ条第1条

自分が遠くにいてもお客様が見えたら、店内を走って近づいて大きな声で感じ良く「いらっしゃいませ」とニコニコ挨拶しろ。また「ありがとうございました」と聞こえたらお客様が見えなくても一緒になって言え。掃除の手は早いか、値付けは早いか、陳列は早いかを常に他人と比べて確かめ、人より手が遅かったら家に帰って練習して来い。これを「ニコニコ・テキパキ」という。
仕事は手順通りやれ。手抜きをするな、きっちりやれ。そこそこで良いと考えるな。絶対に「その場しのぎ」の癖をつけてはならない。
来店されたお客様の子供になったつもりで商品を探し出せ、他の店にも聞いてみろ。納品したら上手に使っているか電話して、近くまで行ったら、必ず立ち寄り、納品した商品を見て来い。これが「きっちり・気配り」だ。
給料を上げよう。仕事を覚えよう。技術を身につけようとするなら、自分で勉強しろ。休みの日には他店を見に行け。そこの店長に色々と話しを聞いてこい。途中で本を買って店で応用してみろ。これを「向上心」のある行動という。

プラスのストロークが出来る

「お任せください」「わくわくしますね」と、毎日のちょっとした会話でプラスのストロークを使うことで、職場の雰囲気は明るくなり、良い人間関係が築けます。
また、プラスのストロークを使う事で、周囲に感謝できるようになり、自然と笑顔で話せるようになります。テンポスグループはプラスのストロークが溢れる職場を目指しています。

積み上げていくことが出来る

あなたは「テンポス」という舞台で、どんなプロを目指したいですか?「こんなプロになりたい」という志を決めるだけで、情報がどんどん自分の中に入ってくるようになります。例えば「マチュピチュに行きたい」という程度の夢を持つだけでも、ラーメン屋に旅行雑誌があれば、自然とマチュピチュのページを読むようになります。
「こうしたい」「こうなりたい」と夢や志を持つことで、情報を吸収できるようになり、そこに少しでも近づけるように行動が変わります。これにより、一日の過ごし方や生き方が変わるのです。
大事なことは「志」を持つことです。「日本一の営業マンになる」そんな志があってはじめて、いつまでに何をするか目標が決まります。そして、目標が決まったら、仕事でも人間関係でも“積み上げて”いきましょう。労を惜しまずコツコツと何かを積み上げるという経験を避けてはいけません。

セルフプロデュースを考えて行動できる

あなたがもし「新卒の中で、一番笑顔が良い人になろう」と決めたとします。そのために、職場に着いたら笑顔で挨拶をしたり、先輩から声を掛けられたら笑顔で目を見て返事ができていれば、素晴らしい取り組みです。
しかし、何か嫌なことを頼まれた時も、笑顔で応えられていますか?一日のほとんどの時間、笑顔を意識していたつもりでも、周りは瞬間瞬間を切り取り、あの人は笑顔が良い、悪いという判断をします。

もし、あなたが「新卒の中で、一番頼りになる人になろう」と決めたとします。そのために毎日、勉強し商品知識を身に着けようとします。自分でも“けっこう頑張っているな”と思うくらいやります。
しかし、商品知識だけを覚えれば頼りになるかと言うと、そうではありません。もちろん役に立ちます。しかし、何か新しく始めるときに、一番に手を挙げていますか?連絡が来た時は早く返事をしていますか?すぐに結果がでなくても腐らずにやり続けていますか?そんなあなたの日々のちょっとした行動を見て、周りの人はあなたの事を「頼りになるな」と思ってくれるのです。

つまり、セルフプロデュースとは、自分が一生懸命頑張ることが主語ではなく、周囲があなたがどんな人かを判断するために、自分の生き方を決める事なのです。どうすれば良いか正解はありません。
どんなふうに相手に思ってもらいたいか、セルフプロデュースをするために、相手にどんな行動を見せるのか、それを考え仕事に励んでください。
しかし、ただ単に自分の損得だけを考えた生き方やセルフプロデュースは、あなたのわがままですよ。