仕事の5原則
テンポスホールディングスの時価総額は320億円です。国内に264万社の企業がある中、その中で上場している企業は3,800社、さらにその中で、テンポスホールディングスの時価総額は国内1,500位の位置にいます。
1997年に中古厨房のリサイクル屋から始まった当社が、日本を代表する企業の一社になってきたということです。そのため、テンポスの社員はそれに見合った行動や、話しの仕方が求められるようになってきました。
これからのテンポスは、「言われたことを“きちんと”やる」から「言われたこと以上をする」の社風づくりに取り組んでまいります。そこで、今回は「言われたこと以上をする」を含めた、テンポスの「仕事の5原則」についてお伝えしましょう。
RKT-1
指示を受けたら、「R=連絡する」「K=決定する」「T=頼む」、これらを1分以内に行うことを「RKT-1」と言います。例えば、「メーカーを呼んで勉強会を開催しなさい」と上司から指示されたとき、まず取り組むべきは、どんな内容の勉強会を行うかを決めることではなく、外部講師(メーカー担当者)のスケジュールを押さえることです。この場合の「RKT-1」は、指示を受けたら1分以内にメーカーの担当者に、いつ勉強会を開催するか連絡し、開催日を決めるということになります。
「RKT-1」で仕事をすることで、仕事を溜めず「ついうっかりやり忘れていました」を無くすことができます。指示を受けたら「RKT-1」を徹底していきます。
言われたこと以上
テンポスグループでは、単に言われた通り行う人間ではなく「言われたこと以上」ができる従業員を育てていきます。例えば「新サービス名を考えろ」と指示されたとき「どんな名前なら皆覚えてくれるかな?」「最近、流行っている商品名の傾向は?」と考えながら、サービス名を複数案考えるのが「言われた通り」です。ですが、既に商標登録されていないかを確認したり、複数ある案の中で一番どれが良いか、同僚や先輩、他にも上司の許可を得たうえでお客様にアンケートを取り、その結果を報告すれば、それは「言われたこと以上」になります。
しかし「言われたこと以上」を行うには「言われた通りができる」が大前提です。「言われた通り」ができないと、言われたこと以上をしても、それは好き勝手な取り組みになってしまいます。
効果測定
効果測定には2つあります。「習熟度」と「成果」です。「習熟度」とは、その通りにできるようになったかを測るものです。例えば、ZOOM研修でトーク練習をした場合、習った通りのトークでお客様の前で話せるようになったかは「習熟度」の効果測定です。一方で「成果」は、トーク練習をした結果、お客様から何件受注できたか、数値やデータに変化があったかです。
仕事をやりっぱなしにしない為に、効果測定が必要です。自分の仕事において、できるようになったか(習熟度)と、その結果、数値に変化はあったか(成果)を常に追いかけていきましょう。
良い人間関係を作る
原始時代の狩りは皆で協力して行ったように、元来、人間は生きるために、周囲と良い人間関係を作る性質が染みついています。それを社会性といいます。仕事も狩りと同じで一人ではできません。だからこそ、職場では良い人間関係を作る必要があります。
では、良い人間関係を作るために、どんな方法があるかというと、挨拶をする、気配りをする、褒める、プラスのストロークをする等です。
「お任せください」「わくわくしますね」、毎日のちょっとした会話でプラスのストロークを使うことで、あなたの職場の雰囲気は明るくなり、良い人間関係が築けます。
責任を取る、責任感を持った行動
“うっかりミス”で水道の蛇口を閉め忘れたとき、「水が出しっぱなしになっているよ」と注意しても、明るく「すみませーん!」と可愛い顔した部下に謝られると、「まぁこれくらいいいか」と思いそうになります。
しかし「まぁ、これくらいいいか」としてはいけません。なぜなら、今閉め忘れたのがガス栓だったら、どうなるでしょう。誰かがたばこを吸おうと火をつけたその瞬間に爆発が起こり、人が死ぬ場合があるからです。そうなると、ガス栓を閉め忘れた人は業務上過失致死で刑務所に入り、一生かけて賠償金1億円を払い続けることになるかもしれません。その気があろうがなかろうが、「ついうっかりミス」で人の命を奪ってしまうかもしれません。周囲に大きな損害を与えるかもしれません。
こうならないように、私達は自分に任された仕事をきっちりやり遂げる、つまり、責任を取る、責任感を持った行動をしなくてはいけません。