2023年08月28日
成果主義の組織と、人間関係を重視する組織。どっちが成功する?前回の記事ではテンポスグループの「戦略の立て方」についてご紹介しました。
今、テンポスグループは単なる物販会社から、飲食店経営支援も行う企業になることを目指しており、既存事業を伸ばすだけでなく、長期成長戦略をとることで新規事業にも力を入れていること。また、テンポスグループ連結11社が事業計画を立てる際は「前年から何%伸ばすか」ではなく、「前年から何倍に伸ばすか」を考えた計画を立てる等、ダイナミック戦略の策定を重視しています。
そのような中、戦略に合わせ組織を動かすとき、どんなところに気を付けたほうがいいのでしょうか。森下社長に聞いてみました。
前回の記事、「戦略の立て方」
【役員研修】ビジネスの実社会で生きるんだ!戦略を立てるときに理論・法則を討論する必要は
ない!
どんなリーダーであるべきか
―テンポスグループ 社長 森下
(76歳。一生現役、100歳で1兆円企業を目指す)
会社にはいろんな人がいるよな。成果重視の人、人間関係重視の人。
管理職者で成果主義タイプの人は、成果が上がらない部下はどんどん入れ替える。部下の気持ちは関係なく、どうしたら売上が上がるか、利益が増えるかを重視する。だから成果主義の人は人間関係が疎かになりやすい。
一方で、人間関係を大事にするタイプは「それをやって部下は育つんですか!?」なんてことを気にしているから、業績が悪化したときリーダーを入れ替えるという厳しい判断ができない。だから打つ手が遅くなり成果が上がらない。
いろんな本を読んでいると、「男脳タイプの人・女脳タイプの人」とか、人をカテゴリに分けて解説している本があるよね。生活の中で、“男脳だから”こういう行動をとったという例は、例外を切り取っておおげさに書いているだけで、実際は男脳・女脳の違いで行動に差が出ることはない。
人間をカテゴリで分けるなんてことはできないんだよな。本は売る為にセンセーショナルに書くから、カテゴリがあるようにみせているだけ。
実際は、ほとんどの人は、成果主義と人間関係主義、この両面を持っている。その中で、成果主義が少し強いのか、そうでないかの違いだ。黒や白とはっきり分けることはできなくて、ほとんどの人はグレーなんだ。
現代はダイバーシティ(多様性)と言われていて、人はいろんな側面を持っているし、多様性が当たり前の社会なんだと思っていれば、組織を動かそうとするとき、部下や同僚への接し方が変わってくる。打つ手が変わってくる。
ダイバーシティだということを、事業を進めるときも忘れちゃいかんよ!
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