お知らせ2017年8月30日

飲食店多店舗経営者が語る人材戦略と集客手法とは

飲食店多店舗経営者が語る人材戦略と集客手法とは

8月28日(月)、東京都千代田区のTKP神田駅前ビジネスセンターにて「俺流セミナー第19回」を開催いたしました。会場には100名近い飲食店関係者の方にお集まり頂きました、心より感謝申し上げます。
簡単にですが、当日の講演内容と、質疑応答をご紹介させて頂きます。

飲食店多店舗経営者が語る人材戦略と集客手法とは

第一部は、株式会社テンポスバスターズ会長、森下篤史による「人材教育」をメインとした講演でした。ステーキレストランの株式会社あさくまが年商180億円から年商28億円・赤字2,800万円にまで転落してからV字回復するまでの、段階的な人材教育について講演いたしました。

質疑応答では次のような質問を頂きました。

Q:スタッフの働き方として、”激流コース”と、”菊水コース”があると聞きましたが、テンポスで”菊水コース”を選んで働く人はどんな仕事をしているのでしょうか?

ー森下

”激流コース”と”菊水コース”の違いは、前者は少し無理をしてでも頑張って早く成長する仕事をしたいか、後者は無理はしない範囲で自分のペースで成長していく仕事をしたいかによる、働き方のスタンスの違いですから、菊水コースを選んだからと言って職種に制限があるわけではありません。そのため、”菊水コース”の店長だっていて良いのです。しかし、激流コースと菊水コースでは、もちろん評価制度は違います。大事なのは、その従業員が、将来どんな人生設計を描いていて、そのためにどんな目標のもと、どんな働き方をしたいのかが明確になっているかということです。テンポスでは、「テンポスライフシート」というシートを使って半年に一度、上司と目標が達成できるか確認をしています。

Q:管理者向けの教育で大切にしていることはなんですか?

ー森下

指示したことを部下に徹底的やらせることが大切だと話しましたよね。それは、指示通りに日常業務として出来るようになるまで、部下のトレーニングを続けなければならないということです。しかし、私を含め凡人の多くは、「こうすれば部下は出来るようになるな」と簡単に考え、トレーニングの見通しが甘いことが多いのです。

「チンパンジーがじゃんけんを出来るようになるまで、何回練習が必要か?」と店長に聞いたことがありました。「1日10回程度を30日間、計300回も練習をすれば出来るようになる」という答えが大半でしたが、実際のチンパンジーの実験では、1日140回を100日間、計14,000回練習してやっと出来るようになるという結果でした。この実験結果と店長達の回答から考察するに、人が何かを出来るようになるまで、何回も何回も繰り返してトレーニングを続けなければ技術は習得できないということ、そして、その技術を教える側(店長)も、自分達が思うよりも50倍のトレーニングを続けなければ、成果はあがらないということです。このことを踏まえた上でトレーニングを行っています。

飲食店多店舗経営者が語る人材戦略と集客手法とは

第二部は、株式会社Globridge、代表取締役の大塚誠氏による「多店舗展開の出店戦略とインターネット集客」をテーマにした講演でした。現在、76店舗70業態を展開されている企業です。
数年前まで年間20%かけていた販促費を、①販促媒体の選定の仕方、②情報収集と分析方法を改善したことで、年間販促費を3.7%まで削減してもなお、成長を上げ続けている集客手法についてお話し頂きました。

質疑応答では次のような質問を頂きました。

Q:グルメサイトに掲載する店名とショルダーネーム(創作和食といった肩書き)に重要性はありますか?

ー大塚氏

グルメサイトには、「和食」「居酒屋」といったたくさんのジャンルがありますが、①どのジャンルで、②どのキーワードでお客様を集客したいかを、まず考えると良いですね。それにより、どの媒体に掲載するべきか、どのプランに掲載するべきか、掲載競合店に勝つために、どんな内容を掲載するかが変わってきます。そのため、店を探しているユーザーが、どのキーワードから検索して店舗のページを閲覧しているのかを考え、ユーザーとミスマッチが起こらないようなショルダーネームを、考えると良いでしょう。 (講演では、具体的な媒体の選定の仕方、グルメサイトにおける競合店の調査方法についてご紹介頂きました)

Q:リピーター作りのポイントについて教えて下さい

ー大塚氏

リピーター作りの施策は経営者が考えるよりも、現場に立つスタッフが考えた方が、お客様とのミスマッチがなくなり成果が上がります。そのため、経営者は、現場のスタッフが施策を考えるための環境作りを行っていきましょう。

私の店で取り組んでいることは2つです。1つ目が、リピーターの売上集計表を作成しスタッフと共有すること、2つめが、紹介意思NPSの仕組みを使って来店客の満足度を計測しデータ化することです。

また、紹介意思NPS指数を計測するために、来店されたお客様に、「このお店を友人や家族に紹介したいですか?」というアンケートを各店舗で実施しています。

紹介意思NPSとは・・・顧客の満足度を計測するための指標。お店を友人や同僚に薦めたいか、1~10段階で評価してもらう。

飲食店多店舗経営者が語る人材戦略と集客手法とは

今回のセミナーでは、飲食店経営における出店戦略や人材戦略について、成功談・失敗談を余すことなくお話し頂きました。もっとこんな話を聞きたい!等ございましたら、お気軽にご連絡ください。

ご連絡は営業企画課 乙丸まで