2024年4月4日
【役員研修】演劇集団テンポス座、株主総会で旗揚げ公演!2024年3月20日に開催したテンポスグループの幹部・役員が参加する研修「役員研修」は、芝居のオーディションから始まりました。今年は株主総会で「演劇」をするらしいです。
株主総会で演劇をする!役者を決めるぞ
壇上に森下の遺影を大きく映し、「創業社長、亡き後のテンポス」について、幹部がパネルディスカッションを行った昨年の株主総会は、話題になりました。その冒頭で“社長亡き後”の雰囲気を作るために「大変だ!社長が事故にあったぞ!!」という寸劇をしたのですが、どうやらそれが癖になってしまったようで、今年は演劇をするぞ!となったわけです。 何事も「工夫改善」がモットーのテンポス、株主総会だって、楽しくわかりやすく進化するのです。
「ブラック企業」と「ひかるブラック企業」の違い
さて、演劇のテーマは何にしようかと考える中で、「ひかるブラック企業」が候補に挙がりました。
テンポスでは新入社員に対して、「テンポスは道場だ。君たちはその門下生になった。少々理不尽だと思っても、師範や師範代の言うことに従って修業を積めば、プロになれる。なりたい自分になれる」と言っています。
一見ブラックに見えても、その先には、知識やスキルを身に付けた従業員が、働きがいを感じて仕事ができる環境があり、そしてその結果、圧倒的な成長力を持つ企業になる。それが、「ひかるブラック企業」です。
もし厳しく指導することに対して、世間の8割の人から「テンポスはブラックだ、ろくでもない会社だ」と言われたとしても、残り2割のビジネスに一生懸命に取り組む人や、志を持つような人達には「何を言っているんだ、テンポスのすごさが分からないのか」と言ってもらえればいいのです。
しかし、「ひかるブラック企業」の考えを理解してもらうことは簡単ではありません。そこで演劇です。演劇であれば、分かりやすく伝えられるのでは、これが「ひかるブラック企業」をテーマに選んだ理由でした。
演劇のストーリーを少しだけご紹介します。
明るく元気なテンポスの人気者、ユミちゃんが、ある日突然失踪します。テンポスは冬は極寒、夏は灼熱の暑さでもエアコンを使わない、研修では凡人には意味を理解できない素読や暗記をやらされるブラック企業と言われている。そんな環境が嫌になって逃げだしたのではと囁かれる中、前日まで新しいプロジェクトに意欲的に取り組んでいたユミちゃんが、そんなことで逃げ出すわけがないとリーダーは疑問に感じる。なぜ彼女は失踪してしまったのか、その真相はいかに。
今回は、その台本をもとに、役員研修の参加者は即興の芝居を披露。一位からビリまで順位が発表されました。これから最終的な役者選びと、芝居の練習がスタートします。
インチキ日本人を正統日本人にする
すっかり演劇で盛り上がった役員研修ですが、午後は「求められる人材」について、社長よりお話がありました。
―森下社長
テンポスの時価総額は500億円を突破した。しかし足元の業績は見た目には増収増益だが、昨年買収したヤマトの業績が上乗せされていて、既存事業がそれほど大きく伸びたわけではない。成長戦略に掲げている新店オープン顧客の客単価アップや、ドクター(飲食店経営支援)とメンテナンスの両方を行う「メンテドクター」の全国展開、出店したい人と物件のマッチングサービス、これらの取り組みが全くうまくいっていない。
毎月、閉店引き上げの情報が200件入る一方で、テンポスは5,000人の出店したい人の情報を持っている。その5,000人に物件情報を見せれば毎月100人は出店したいとなりそうだが、マッチングできたのは6件ほど。社員は何十時間と研修を受けている、それなのになぜ事業が進まないのか。それは社員の説明に迫力がなくてお客さんから信用されないことが一つある。会社からやれと言われてやっているだけだから説明も中途半端でお客さんも本気にならない。
この商売の難しいところは、機械で物を作るなら心を込めても込めなくても出来栄えは同じだが、物を売ったり、人を動かすビジネスは、心を込めているかどうかで結果が変わってくる。正確に伝えるだけでいいなら資料をお客さんに渡すだけでいい。でもそれでは売れないから説明をするだろ。だから新しいサービスが立ち上がってこないという生みの苦しみから脱却するには、変化に消極的な社員に無理やりにでも新しい取り組みをさせて体得させていく必要がある。
我々が2,000億円企業を目指す中で、経営方針としては、物販、情報サービス、飲食事業、それぞれにおいて「業界シェア上位を獲得する」「全国展開する」「スペシャリスト集団にする」である。これらを通して外食業界で確固たる地位を築いていく。しかしそれで終わりではない。その先は、外食から離れた、外食以外の柱を作っていく。これらを戦略に落とし込んでいくと、国内だけでなく、海外への展開も必要となるわけだが、これだけ大きく変化する会社についていける社員を育てなければならない。新規事業は簡単には軌道にならない、だからこそ「芽がでるまで我慢して頑張れる人材」が重要になってくる。「ひかるブラック企業」の考えのもと、上司は新人を門弟として指導すること。門弟には師匠の教えを守らせる、手抜きをさせない、絶えず鍛えていく。そして仕事の“型”を身に着けたら、工夫改善し、指示された以上の仕事ができるように育てていく。しかし今の豊かな日本では気概のある人材は少なくなってきた。その点、母国を離れてでも日本で働く外国人人材のエネルギーはすごいものがある。テンポスでは、新卒の半分は外国人人材を採用していく、中途でも採用し人材を強化していく考えだ。
その時にやらなければならいことは、社員の日本人教育である。明治維新、太平洋戦争、GHQ政策、教科書検閲など、日本の正しい歴史を学んだ上で、愛国心や日本を誇りに思える社員を育てていく。日本人として恥ずかしくない礼儀、敬語、気配りも身に着けてもらう。これができた上で、外国人人材の受け入れや、海外進出を行っていく。
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