全社員へ2024年12月20日

どんな生き方でも一人前にするために厳しく育てる

子供が不登校になりそうです。友達と過ごす時間は楽しいものの、先生との相性が悪かったり、学校の雰囲気が堅苦しいと話します。また、クラスメイトから「ゴミ」「首を絞めてやる」等、意地悪な事を言われ、本人は相当ショックを受けたのか毎晩泣いており、「学校って本当に必要なの?」と感じているようです。メンタルの強い子に育てるにはどうすればいいですか?

自分の子供が意地悪な事を言われたら、誰だって悲しいじゃないか。ただ全ての意地悪に一つひとつ反応していたら子供も親も身が持たない。相手にしなくていい程度の意地悪なのか、それとも登校拒否や自殺するぐらい悲しみを受ける程の意地悪なのか、親は見極めないといけないよ。毎日落ち込んでいる子供の姿を見ていると、いつか自殺してしまうのではないかと気が気ではないだろう。すごく心配な気持ちは分かる。だけど実際にいじめが原因で自殺する確率というのは、宝くじで1等を当てるくらいめったに起こらないことだよね。だから過度に心配する必要はない。そのうえで、子どもに対しては、時に厳しく接することも大切だ。

テンポスには「厳しいが、やさしい」という言葉がある。「厳しい」とは、ビジネス界で生き残るために、社員に強制的に研修を受けさせたり、本人が嫌がっても、勉強させて新しい仕事にどんどん挑戦させることだ。世間はこれを「ブラック企業」と言うかもしれないが、厳しい指導をすることで、社員の能力は向上し、その結果、昇給・昇格することで社員自身も働き甲斐を感じるようになる。これが「厳しいが、やさしい」ということだ。

多くの人は、子供が学校に行くのが当たり前で正しいことだと思っているだろう。子供にとって学校教育は知識を得るだけでなく、社会的な役割やルールを学ぶところであり、社会に出る準備をする場といえる。しかし、全ての子供にこの“当たり前”を適用すべきかどうかは個々の事情もあるため、難しいところもあるよな。だけど、もし子供が不登校になったとき、親が静かに見守るだけでは駄目だ。怠け者にさせないように、家事をやらせたり、何かをやらせてみるとか、子供をほったらかしにしないで厳しい態度で接する事が大事。厳しい態度で接し続けた結果、自分で考える力や決断力を養い、自立した大人に育っていく。心配して親が手取り足取りすべてを先回りしてやってしまうと、子どもは自分で何もできない情けない大人になってしまうよ。

自分で決めて、グチグチ言わない

テレビ番組で「私は14万円しか年金をもらっていないのに、従妹夫婦は65万円ももらっている。不公平だ」という声が紹介されていた。その声と共に、この年金受給額に差があることに対して7割の人が差別と感じているという街頭アンケートの結果も紹介されていた。俺の友人は、高卒でありながらも、今は企業年金含め月に65万円以上を受け取っている。彼は高卒だが学歴に関係なく、日々頑張ってきた成果といえるだろう。目標に向かって自分を磨き続けたビジネス人生を歩んできたに違いない。一方で、テレビで取り上げられたように、年金が月14万円しかない人もいる。しかし、それを招いたのは文句を言っている人自身である。学生の時、社会人の時、いざというときに頑張らず、楽な方に逃げ続けてきたから、年金も少なくなっているんじゃないの。もちろん親の介護とか、シングルマザーとか、そんなやむをえない事情がある人達の話は別だよ。

テンポスに入社して4月の研修中に会社の悪口を言って辞めていく新入社員がいるが、転職した会社で理想的な働き方ができる確率は何%だと思う?ゼロに近いでしょう。今まで親に守られて育ち、社会に出た途端に少しでも嫌なことがあると、「いじめられた」と感じてすぐに辞めてしまう。自分でどうやったら出来るか考えたりもせずにな。その結果、キャリアを築くことができず、前の人よりも少ない年金が月8万円になってしまう。

子供が先生や親に「学校サボってもいいんですか?」という質問をする時間があるなら、自分のやりたいことを見つけ、その目標を達成する為に、行動させてみてくれ。特に進路の選択では、周囲の意見に左右されず「自分で決める」ことが大事になってくるだろう。そして、もしその選択がうまくいかなくても、後から他人を責めたり、状況を嘆くのではなく、自分の選択として受け入れ、次のステップへ進むことが大事。人生は他人のせいにするものではなく、常に自分で切り拓いていくものだ。成功するかどうかは、自分次第だということを忘れないでほしい。成長や成功を目指して、苦労や工夫を惜しまずに取り組むことで、未来が開けてくる。

自分の向き不向きを見極めて、人生を作っていく

俺は自分を異端児だと思っていて、子供の頃は3か月や半年で辞めた部活や習い事がたくさんある。そろばん、野球部、バドミントン部、テニス部、柔道部、ギター、空手など、いろいろやってみたが、まともに続けられたものは1つも無い。飽きっぽくて、最後まで仕上げることができないんだ。でも、今では500億の会社の社長をやっている。1時間ごとに幹部との会議を入れて、次々と違う話題で「こうしたらどうか」「ああしたらどうか」とアイデアを出している時間が楽しい。新規事業をどんどんやれるのは、飽きっぽい自分の性格が役に立っているのかもしれない。しかし、仕事でプロを目指すなら飽きっぽくない人の方が向いているんだよな。高校2年生で剣道2段の子がいたりすると、俺はたいしたもんだと思うよ。単に剣道を習いに行くというだけではなく、上達しようと努力しているからこそ、結果が出ているんだ。また、家が貧乏で、新聞配達をして親に頼らず自分で学費を稼いでいる人もたいしたもんだ。たとえ自分が学校でいじめられ、人間関係が上手くいかなかったとしても、ふてくされて落ちぶれたりせず、他の何か良いことを見つけて、人生を作り上げていくことが大事なんだ。俺は飽きっぽくて突拍子もないところもあるが、仕事に対しては、ひたむきに手を抜かず前を向き、最後まで責任を持ってやり遂げて今がある。

相談者からの「子どものメンタルを強くしたい」への回答だが、それは簡単なことではない。口では「メンタルを強くしたい」と言っても、本当に心の底からそう思っている場合と、ただ言葉にしているだけの場合がある。以前、ダイエットグループを5人で作って、毎日体重を報告しあったことがある。メンバーは、それぞれ1年間で10~15kgほど体重が減ったが、しばらくすると体重は元に戻り、報告する人も減って、最終的には誰も報告しなくなった。最近、俺も分かったのだが、みんな「体重を減らしたい」とは思っているけれど、潜在意識では「これでいいや」と思っていたんだと思う。だから、結局元に戻ってしまった。結局、自分を支配しているのは知的な意識ではなく、潜在意識だと思う。本当に子供のメンタルを強くしたいなら、自分の潜在意識がどうなっているのかを観察するといい。1週間、1か月の間にどれだけ子供のメンタルを強化するための行動を取ったかをみれば、自分が本気か口だけかが分かるはずだ。親の自分が本気で子供のメンタル強くしたいと思うなら、ありとあらゆる事を我慢させる事だ。我慢させて誠の経験をつませてやれ!!