全社員へ2023年05月31日

テンポスに於ける杜子春

テンポスに於ける「杜子春」

芥川龍之介 杜子春

 大金持ちの杜子春が身を持ち崩して、住むところもなく死んだ方が良いと、途方に暮れている。そこへ仙人の鉄冠子がきて、一夜にして、洛陽の町1番の金持ちにしてくれた。

有りとあらゆる贅沢をして3年で、破産した。

あれ程言い寄ってきた人の中に誰も一夜の宿も提供する者がない。

三年前と同じ場所で、途方に暮れていると又鉄冠子がきて、金持ちにしてくれた。

愚かな杜子春は同じように3年で破産したが、又金持ちにもしてやると言われたが、もう鉄冠子のいう金持ちにはなりたくない。

人は金に釣られて集まって来るが、本当は薄情な者だ。

貴方のような「仙人」になりたい。

「弟子にしてやるが、修行をしなければ仙人にはなれない。わしはやる事があって居なくなるが、その間この岩壁の前に座っていろ。

何があっても、話すは愚か声ひとつ出してはならぬ」と言い残して消えた。

大蛇が来ても虎に脅かされても、唇を噛んでじっと耐えていた。

化け物が来て、身体を八つ裂きにされて、気を失わんばかりの痛さにも耐えて声を出さなかった。

遂に身体はバラバラになって死んでしまったが、ものは言わない。

地獄に落とされて、お前は何をしたのだ、何故ここに落ちてきたのだ。閻魔大王に怒鳴られて、怯えまくって、頭を上げられない。

強情な奴だと、火にあぶられ、針の山で突き刺され何をされても答えない、

鬼がお手上げですと言うと大王が、こいつは人間の愛のない地獄に落とされているといって、2匹の馬を引き連れてきた

獣になってしまった父母である。

あっと驚いたが声は出してない。

鬼が、命令通り馬を槍で突いて、斧で切ってもはや、嘶くこともできなくなった。

息絶え絶えの中から母が、薄目を開けて「杜子春、あんたはきっと何かの約束があって口を聞かないだろう、分かってるよ。大王様、私の命は惜しみません、どうか杜子春を助けてください」

死ぬ直接になっても我が子のことを思ってくれる親を見て、泣きながら駆け寄って「お母さん!」と言った途端に、岩壁の前に戻っていた。

鉄冠子が「お前、仙人になるのはやめたのか?」

杜子春は「金持ちにも、仙人にもなりません。貧乏でも、正直な人間になります」

俺は学生時代、電車はタダ乗り、スーパーにバイトで行けば商品を盗んでくる、本の万引きはしょっちゅうしてた。

勤め人になってからは、人の目をかすめて金を作るよりも、努力して獲得する方が面白くなった。

運良く上場会社を2社持つようになり、大勢の人を使うようになると、従業員の中には、社会人になっても未だ盗んだり横領する奴が13人いた。

即解雇その上で、警察の世話になるか、恥を忍んで、パートとしてやり直すか選択させた

現在1人はエリアマネージャーをやっている、

店長になった者1人

店長になって又横領して、警察の世話になっている者1人

普通にやってる人4人

2~3年で辞めたもの5人

最初から逃げて行方不明になってる者1人

この野郎!と思った事はない。

未だ抜け出せなくて、コイツら可哀想だなぁとか、抜け出したくているのに大変だなぁとしか思わない。

現実世界では、杜子春は殆どいない。